ヒューストン生活に車は必須。運転できる家族一人ひとりに一台ずつあっても無駄な買い物をしたという気にはならないと思います。でもなかなか人数分の車を購入とはいかないものです。そんなときは新車/中古車の購入、レンタカー、リースの価格を比較してみるといいでしょう。
予算さえ許せば一番安心で確実な購入方法です。しかし、ローンを組むためにはクレジットヒストリーなるものが必要で、これはある程度アメリカに住んで、アメリカのクレジットカードを使いつつ、支払いをきっちりして行かないと溜まらないものです。従って、これから初めてのアメリカ生活という方はローンを組めません。また、例えローンを組めたとしても、年利15%とか、とんでもない金利がついてしまいます。
ということで、新車を買うなら小切手(チェック)での一括払いがいいです。販売店で颯爽と小切手を切ってきましょう。もしローンを組める場合、販売店側はローンを勧めてきますが、それは販売店側やローン会社の利益が大きくなるためです。惑わされることなく、買えるなら一括払いしてしまいましょう。
日本だと10万キロも走れば廃車同然、売値どころか処分費用がかかってしまうという扱いの車ですが、ヒューストンでは10万キロは序の口です。中古車の価値が変わるのは大体5万マイル、8万マイル、10万マイル(それぞれ8万キロ、12.8万キロ、16万キロ)を超えるかどうかに依存します。そして10万マイルを超えていたとしても、2,000~3,000ドルで取引されるくらいの価値があります。
というわけで、中古車と言っても日本に比べると高く感じると思います。「結構走ってるのにこんな値段するなら頑張って新車を買おうかな…」という気になります。しかし、中古車のいいところは、2年くらい乗っても価値がほとんど変わらないことです。買う時が高いので、売る時も高く買い取ってくれるというわけです。この傾向は特に日本車に対して顕著で、私の在外公館派遣員時代の前任者の方は、1万ドルで買った中古のカローラを7,800ドルで売ってから離任していました。2年間乗って2,200ドル。1か月あたり100ドル切る計算です。そのカローラは売るときに7万マイルくらいだったと記憶しています。前任者は週末には結構ドライブをしていたとのことなので、あまり走らなかったわけでもないようです。
と、ここまで読むと絶対新車より中古車の方が良いように思えるんですが、ここに落とし穴が。まず、中古車は車内が汚いものが多いです。どうして物を大事に扱わないかなぁ~と思うんですが、ヒューストニアンにとっては車はただの足。移動のための道具でしかないので汚れがあまり気にならないようです。次に気をつけたいのが故障。値段が高いと言っても結構走ってますし、きちんとメンテされていない車だと購入直後に修理の嵐ということになりかねません。この2点に気をつけて購入を検討しましょう。
リースは長期専用のレンタカーだと思ってください。基本的には2年以上です。クレジットヒストリーがなく、新車を一括購入する予算もないけど、新車に乗りたい!という方向けの方法です。契約期間が満了するとその車を返すか、その中古車としての価値に見合った金額を支払って買いとるという選択肢があります。
私も現在車をリースしています。在外公館派遣員時代に中古車の故障で痛い目をみたので、今回は新車を…と張り切ったのですが、一括購入できなかったのでリースにしました。しかし、今は高めの中古車にしておけばよかったと思っています。
なぜなら
というわけで、あんまり良いことがありません…。本当にどうしても新車に乗りたい方だけにお勧めします。
レンタカーとリースは似ていますが、若干違います。
まず、レンタカーは必ず新車を借りれるとは限りません。ほぼ新車(走行距離が少ない状態)の車であることが多いようですが、あくまでレンタカー会社が用意した車になります。次に、車種が限定されます。リースは自分の好みの車種で好みの装備を付けたものを借りられますが、レンタカーはレンタカー用に準備された車種と装備になります。その他、リースに比べると月々の費用が高くなるだの、場合によっては週単位で支払い金額が変動するなどあるようです。
一方でメリットもあり、メンテナンスはレンタカー会社に任せられるという点があります。調子が悪いな~と思ったら、自分で修理に持っていくのではなく、レンタカー会社に「調子が悪いから交換して」と言えば済みます。リースは自分で修理に持っていかなくてはなりません。
結局、車をどのように入手するかは予算や滞在期間との相談になります。日本から来ている企業の駐在さんは、1台は会社持ちで新車購入、配偶者用に1台はリース、としている方が多いようです。みなさんも入手方法の検討は入念に。